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2010/08/06

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新増税論
先週、今週の朝のニュース番組「スーパーモーニング」で
キャスターの玉川さんが面白いプレゼンをしていました。

その名も「貯蓄税」

預金1000万円を超えた元本にたいして2%の税金をかける、
というものです。



ギリシャの二の舞になりかねない猛烈な借金大国日本。
このまま国債切りまくって借金を膨らましていくと、
いくら個人資産が多い日本であっても
プライマリーバランスが崩れ、
本当に破綻しかねません。



財政健全化のための方法はおそらく3つ。
・歳出カット
・経済の活性化
・増税

この3つのどれか1つを行えば良いというものでもなく、
3つ同時に作業してく必要があるんだと思います。


歳出カットについては、
民主党政権下で仕分け作業が大々的に行われましたが、
その額は1兆円にも届きませんでした。
少しでも減ったなら良いのですが、
国債の発行額は過去最高となり、
せっかく絞った歳出も国債発行の分で結局歳出増でした。


経済の活性化を狙って、
既に行われているマイカー補助金、
住宅エコポイント制度など、一時的ではありますが
一定の効果が出ているものもあります。
さらに現在議論されている法人税減税などの効果が
狙い通りにでれば、経済は活性化するかもしれません。
楽観的に期待する以外ありません。


そして、増税。
現在ほとんどのマスコミが報道しているように、
「消費税」の議論は広く行われています。

消費税増税により、1時的には税収が増えても、
皆さんご存知のように消費税にはデメリットがあります。
鳩山さんの演説で一気に知名度を上げた「逆進性」があり、
お金持ちよりも、一般庶民の負担が増えます。
また、消費税が上がることで、消費が冷え込み
結果的に企業業績が悪化して法人税も減収、
給料カットなどで個人の可処分所得がさらに減り、
デフレに加速がかかる可能性もあります。

どころが、冒頭の「貯蓄税」には逆進性がありません。
1000万円以上の貯金がある人はそうはいません。
特に20代、30代、40台くらいまでの若い世代は
ほとんどいないのではないでしょうか?
また、多くのメリットも生み出すます。
まず、1000万円以上貯金しても税金で取られるくらいならと、
他の資産、証券や株、不動産などに貯金が回ってくる。
また、消費にもまわってくる。
経済は回らなければ意味がありませんから、
貯金として眠っていたこうしたお金が動くことによって
経済が活性化し、結果的に法人税も増えていく。
経済が活性化し、
働き手である若い世代の給料が増えるということでハッピー。
結果的に社会保険料収入も増えますので、お年寄りもハッピーに。







1989年、竹下内閣時に創設された消費税ですが、
その8年後
1997年、3%の消費税は5%に増税されました。

ここで一般会計税収の推移を見てみると、

財務省ホームページより抜粋http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/zeisei/04.htm



黄色の線である消費税収入は1997年以降、
全税収の10%くらいをを推移するようになりました。

所得税の減税処置が行われていましたので、
所得税収は1997年以降減少していますが、
所得税減税の目的は
可処分所得を増やして、その分を消費に回してほしいという狙いからでした。

しかし、グラフを見る限り、その分が消費に回ってはいません。
消費が増えれば、消費税収入も増えるはずですが、
消費税収入は一定のままです。



ではその分のお金はどこに回ったか?

「主な家計保有金融資産額の推移」と見てみると、ほぼ毎年増加しています。

将来に対する不安要素が増えた分、
自己防衛機能が働いて、消費に費やされていたお金が
預貯金や、保険、株などの個人資産に回っている可能性があります。







あと数年のうちに何らかの手段を取らないと、
将来ギリシャと同じように日本経済も破綻しかねません。
議論だけをして何もしないと国債残高(借金)は
どんどん膨れ上がります。

増税議論を行うと、
必ず増税のあおりを受ける団体・個人から反発があるものです。

じゃ、増税をしないまま現状を維持していくと、
残された最後の手段は大幅な歳出カット以外にはなくなります。


医療費が3割負担から7割負担にとか
救急車は高額有料制へ、とか
さまざまな行政サービスの廃止とかです。


そうなってしまう前に、
まだ日本の体力が残っているうちに
何らかの手段を講じておかないと、
近い将来、大幅な歳出カットが始まるかもしれません。
決して架空の話ではないと思います。




消費税にしても貯蓄税にしても、
メリット・デメリットがありますが、
いずれにしても、
何らかの形で増税は必要になってくると思います。

消費税議論ばかりが取り上げられる中で、
スーパーモーニング玉川さんの「貯蓄税」プレゼンは、
消費税一辺倒の増税論に一石を投じていると思います。





みなさんどう思いますか?





来週のスーパーモーニングも
引き続き玉川さんの「貯蓄税」論が続きます。

楽しみです。
録画録画!





玉川ファンの店主でした。
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