先日テレビを何気なく見ていたら、
出ていました。ナオト・インティライミさん
２００１年、中央大学在学中に「なおと」とて
ソニーレコードからメジャーデビュー（ウィキ参照）
泣かず飛ばずでCDもそれほど売れなかった。
その後引きこもりの生活を続けるも
「このままじゃいけない！」と一念発起。
いつかやりたいワールドツアーの下見、ということで
世界一周の旅にでます。
２００３年８月～２００４年末まで１年４ヶ月をかけて
世界を放浪。
帰国後バンクバンドのバックコーラスとなってから
一気に人気が出て、
今では誰でも知っている歌い手さんです。
ま、私は彼の歌をちゃんと聴いたことがありませんが、
彼の世界放浪生活の話がとても面白く、
また、非常に共感できる部分が多かった。
番組の最後にアシスタントの女の子が
ナオトさんに質問しました。
「旅で得たものはなんですか？」
すると
「得たもの、というよりは失う旅でした」と
「最初にメジャーデビューした時も
世界一周に出た当初も
自分を大きく見せよう見せようとしていたが、
そんな感じでは人は心を開いてくれない。
裸の自分を見せること。
そうすると、相手も本気でぶつかってきてくれる。
いろいろなものをどんどん捨てていく旅でした」
いやー、なんか分かる。
見栄や外聞をそぎ落としていく過程で
どんどん自由に、そして自分に素直になっていく。
私も若かりし日、１年間オーストラリアをバイクで走り回り、
その後半年ほどアジアを放浪しました。
どんどん荷物が小さくなっていく。
いらないものが分かってくる。
より身軽に、より自由に、より自分らしく。
今まで常識と思っていた「常識」からも開放されていく。
バックパック１個あれば、どこへでも行けるし、
なんでも出来きるような、なんともいえない開放感。
その後大手バイク屋さんに就職して、３０を前に退社。
オーストラリアでバイク屋兼パックパッカー開業を目指して留学。
結果撃沈。。。。
自分なりに一生懸命勉強したわけですが、
「独立技術永住ビザ」に必要な英語力までは
残念ながら達しませんでした。
１年間の留学で２００万くらい使ったかな・・・
その間に長らくお付き合いしていた彼女にもフラれる。
男３０。
金なし
彼女なし
職なし、
ハゲ散らかし
消沈の帰国。。。。
ま、考えてみると、
自分の意地を張り通すために留学したのかもしれません。
しかし、最後まで残っていた意地も
ここで消えました。
非常に暗い気持ちにもなりましたが、
でも
なんだか不思議。
なにも残りませんでしたが、
とってもすっきりした
すがすがしい気分。
ガハハハハッ！！
もう、バカ笑うしかありません。
何かのタガがここで外れました。
その２年後にザ・バイクマン開業。
今に至る。
オーストラリアの旅もアジアの旅も留学も、
ナオトさん同様、
なにかを失っていく旅でした。
でも、その全てが今のザ・バイクマンに生きています。
失くしたのに、生きているなんて変な言い方ですが、
本当にそうだと思います。
良くも悪くも
ゼロになる。
裸になる。
その大切さが分かるまで
私の場合は、ずいぶん長い時間がかかりました。
旅に出ることはそういったことに気が付かせてくれる
チャンスがいっぱいあるわけです。
やっぱ人間、一回は旅に出なきゃなぁと、
ナオトさんの話を聞いていて、
｢失う旅」と言うのにとっても共感。
旅せずして、老いて何を語らんや、どっこいしょ
若者よ 旅に出よ！！
おしまい。
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