「ヤフオクでバイクを買ったのですが・・・・」
といういつもの電話がありました。
「フロント周りがフラフラするんです。」
ということでした。
自賠責もまだ入っていないようで、
引き上げをご希望だったのですが、
場所を聞くとなんと江戸川区・・・(遠い・・・)
今年のはじめごろも日記に書きましたが、
最近受注があまりに多く、
引上げ範囲の縮小を検討しておりました。
バイク屋さんは家の近所が一番です。
何かあったときに気軽に相談できるバイク屋さんが
ご近所にも必ずあるはずです。
車やバイクで走っていると
うちのような小さなバイク屋さんから
ドリームさんやバロンさん、梅田さんのような大きなお店まで
意外とバイク屋さんが多いのに気が付きます。
家の近所に良いバイク屋を見つけることで、
バイクライフがより充実したものになると思います。
「近い」というのはお客様側からもバイク屋さん側からも
メリットが多いですし、移動の時間や使用するガソリン等を
考えても、不経済だし環境にも良くない。
と、まぁ言ってはみたものの、、、
なかなか断りづらいのが現状・・・
時間的な余裕が余りありませんので、
「引上げ」はお断りしたのですが、
「自賠に入って自走でいきます!」
とのこと。
先日わざわざご来店していただいて、
(3時間かけてのご来店本当にありがとうございました!!!!)
早速診断のためにテストランをしてみました。
取り回したときからフロント周りの違和感が・・・
テストランしてみると真っ直ぐ走りません。
ステムが曲がっているか、フレームの首が振っているのか、
そんな感覚です。
フレーム点検のためにカバー類を取っ払って目視確認してみます。
フレームやステムは鉄ですので、曲がりますが、
鉄の上にのっている塗装は曲がりませんので、
もし、フレーム等が変形すると、塗装に亀裂や剥離があるはずです。
特に溶接部にクラックが入りやすい。
相当時間をかけて丁寧に確認したのですが、
そういった亀裂や剥離、怪しいタッチアップ等は見つかりません。
うーん、じゃあの違和感はどこからくるんでしょう・・・
おもむろにFタイヤをくるくる回しながら考えます。
すると、
なにやら、タイヤに小さな「点」を発見。
「あらあら、なんか刺さってるわ」
これです↓
パンクですね。
ニッパーでつまんだとなりにある小さな白い点と合わせて
2箇所パンクしていました。
フレームかステムが曲がっているバイクの
パンク修理をしてもなぁ。。。
何て思いながらパンク修理。
んっ? まてよ、、、
単にパンクでフロント周りの違和感があったのでは??
パンク修理を終わらせて早速試乗。
見事に真っ直ぐ走ります。
今までザ・バイクマンで修理してきた「ヤフオク車」への不信感から、
つい大きな原因を考えがちになってしまいました。
結論だけを言うと、
「江戸川区からパンク修理をしに来た」
ということです。。。。
最初にお伝えした修理見積もりよりは
相当格安に直りましたので、
それはそれでよかったのですが、
片道3時間かけて来ていただいてパンク修理とは、
なんとも申し訳ない気持ちになりました。
電話での相談の時にもっと的確に診断できていれば、
わざわざご来店していただかなくとも、
修理アドバイスのみですんでいたかもしれません。
時々「先入観」が診断を鈍らせます。
先日見た映画「不都合な真実」でアル・ゴアさんが
こんなことを言っていました。
知らないことが怖いんじゃない、
知っていると思い込んでいることが怖いんだ
と、
うーん、なんか刺さりますね。
先入観や思い込みは誰でもあると思いますが、
「知る」ということがなければそもそも先入観も生まれません。
怖がらずに知り続ける
ということで頭の引き出しも多くなります。
頭の引き出しが多ければ多いほど、
よりニュートラルでフラットな判断が
出来るようになると思うんです。
整備業務も同じですね。
日々勉強させていただいているんだなぁ・・・と
そんな気持ちです。
江戸川区のOさん、
遠方からのご来店誠にありがとうございました!
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