昨日夜中にNHKをなんとなく見ていたら、
糖尿病について大変面白い番組をやっていまして、
面白くてつい夜中まで見てしまいました。
今日も寝不足の店主のです。
「糖尿病」とは血液中に糖が過剰にある状態が続くことですが、
糖が脂肪細胞に取り込まれず、血中に残ると、
血管を傷つけてしまいます。
毛細血管の中で血管が傷つくと
血管の中にいわゆる「かさぶた」ができて
血管を塞いで、壊死が起こってしまったりと、
大変怖い合併症を誘発する病気です。
脂肪細胞が血液中の糖を吸収するのに
インシュリンという物質が必要なわけですが、
このインシュリン、西洋人と東洋人で
分泌できる能力に差があるということです。
日本人など東洋人は西洋人と比べて
インシュリンの分泌能力が低い。
インシュリンが少ないと、
血液中の糖が脂肪細胞に充分吸収されません。
インシュリンの分泌能力が高い西洋人は
血液中の糖を脂肪細胞がどんどん吸収できますので、
時々テレビなどででてくるような、信じられないくらい
太った人がいるわけです。
日本人であそこまで太った人はなかなかいません。
これは、インシュリンの分泌能力の差が現れたものです。
糖尿病になる人の多くが肥満体質であるかのように
思っていましたが、
ところが実際には、日本人糖尿病患者の７割が肥満ではない
というデータが出ているそうです。
つまり、肥満じゃなくとも糖尿病になるということですね。
これにはびっくりしました。
インシュリンの分泌能力が低い日本人は、
平均的な体重でも糖尿病の危険がある
ということです。
ではなぜインシュリンの分泌能力に差が出てしまったのか？？
これには人類の歴史が大きく関係しているようです。
アフリカで誕生した人類が北に進んで
ヨーロッパに向かった人達が西洋人に
東に進んだ人達が東洋人になりました。
比較的寒冷地が多く、農耕に適さないヨーロッパに進んだい人達は
農耕を諦め、牧畜をして生活するようになりました。
つまりお肉や乳製品を多く食べるようになったのです。
こうして取り込まれた多くの動物性脂肪は
当然血液の中に溶け込みます。
血中に溶け込んだ脂肪は
脂肪細胞が糖を吸収すのを邪魔してしまうんです。
血液中に糖が多くある状態が続いた結果、
牧畜を始めたばかりのヨーロッパ人の多くが
糖尿病によって大量に死にました。
これを打開するために、すい臓が発達し、
より多くのインシュリンを分泌できるようになったのです。
インシュリンが多ければ、
たとえ血中に脂肪が多くても脂肪細胞は糖を吸収できます。
ヨーロッパ人は数千年にわたる糖尿病との闘いの中で
すい臓が発達し、いわゆる西洋人になってきたわけです。
一方、東に進んだ人達は
温暖湿潤な気候のおかげで、農耕を続ける事ができましたので、
ヨーロッパ人ほど肉を食べませんでした。
つまり、すい臓がそれほど発達する必要がなかったわけです。
ところが、
産業革命やグローバル化でヨーロッパ的な暮らしや生活習慣が
世界中に広がると、東洋に進んできたわれわれ日本人も
多くの肉や乳製品を食べるようになりました。
それもわずか２００年くらいのわずかな間に、
急激に動物性脂肪を取るようになったのです。
血中脂肪は糖の吸収を妨げます。
また、それに対抗するだけのインシュリンをすい臓は
作り出すことができません。
だから多くの日本人は肥満じゃなくても
糖尿病も患者が多いのです。
全ては人類の歴史背景が関係していたと言うお話でした。
穀物中心の生活が
歴史的にも日本人に合っているということですね。
確かに街を見るとハンバーガーやらステーキやら
アイスクリームやらこってりラーメンやら
多くのおいしそうな食べ物が並んでいますが、
これらはわずか２００年くらいの間に
日本に入ってきたものばかりです。
人類の進化のスピードは文明のスピードに追いつけません。
体が進化するのには何千年もの時間が必要です。
快適な生活や安全を確保するために
文明が発達してきたわけですが、
その快適な文明が
人類の病気の原因の一端を担っているという
なんともしがたい矛盾。。。。
みなさん食生活には充分気をつけましょう！！
なんか今日は「思いっきりテレビ」みたいでしたね・・・
では！ （うわーっ！ 今日も車検でッス！！）
|
