先日めずらしくオートバイを買い取りました。
アドレスV125です。
通勤・通学の最速スクーターですね。
軽い!
早い!
燃費も良い!
3拍子揃った優秀なスクーターです。
いろいろ社外品が付いていました。
ヨシムラのフルエキマフラー
キタコのデジタルメーター
FIコントロールユニット
デイトナグリップヒーター
これだけでもかなり豪華です。
廃車済みでナンバーがないので、
ちょっとお店の前の駐車場スペースでテストラン。
軽い
は・・・・
は・・・・・
はやっ!!!
ってか、早すぎる!!!!!!
カパッとアクセルを開けると
フロントタイヤが浮きます。
軽量な車体とあいまって、
加速だけなら、最近のやたらと重い250ccの
ビックスクーターより早い!!
なんとなく感づいていましたが、
やっぱりボアアップしている可能性大です。
シリンダー右側に
「SUZUKI 124cc」
と打刻しているかどうか
プラスチックのカバーをめくって、
隙間から懐中電灯でシリンダー部をのぞき見ると、
TAKEGAWAの文字が…
ついている他の装備からしても
組みつけられているのは
タケガワのハイパーSステージキット
http://store.shopping.yahoo.co.jp/partsboxsj/01-05-5191.html
である可能性が大きい。
ということは156ccですね。
フロントが浮きそうなくらいの鋭い加速です。
こんなにパワーを出していると、
そのうちクランクのベアリングが逝くのが目に見えています。
レースするならともかく、
125ccのスクーターを
わざわざ軽二輪登録して
高い任意保険払って、
乗るのもどうかと思います。
125ccは
維持費が安く、パーツも安い、
任意保険も車の任意保険に
ファミリーバイク特約を付ければ
車の保険が使えるので、大変経済的です。
また、V125は乗り方によっては
街乗りでも40km/リットルという高燃費ですが、
ボアアップすると燃費は犠牲になってしまう。
ボアアップすることで
確かに暴力的なパワーは手に入りますが、
オイルポンプの吐出量は125cc基準のままだし、
クランクのベアリング強度なども
当然125cc基準の強度しかありません。
このアンバランスは極端に耐久性を落とします。
しょっちゅうエンジンを開けるレースならともかく、
ボアアップしたままで、ノーマルのように乗りっぱなしでいると、
いつか必ず壊れます。
新車保証がある場合でも、
当たり前ですが、保証は受けられません。
デメリットのほうか多い気がします。
時々125ccのボアアップをして欲しい、という
問い合わせを受けますが、
レース仕様を前提としている方のみお受けしています。
ボアアップした原付2種は
法規上軽二輪登録しなくてはいけません。
もし、125cc登録のままで乗ると
それはほんの数千円ですが「脱税行為」で犯罪です。
登録変更をしないで乗る気配がした瞬間
125ccのボアアップはお断りしております。
こっそりボアアップして125cc登録のままで乗っている
大人の方、いると思います。
原付2種のメリットだけを享受して
パワー(排気量)だけは上げたい、
と考えていませんか?
自分の胸に手を当ててよく考えたほうが良いです。
食品偽装は今も時々ニュースになっていますが、
いい大人が、「インチキして自分だけ良ければよい」
というような態度をしていると、子供に悪影響がでます。
子供たちはそんな大人もしっかりと見ています。
正々堂々とした生き様を子供たちに示さなければ
いけません。
と言うわけで、
このボアアップしたV125はボアダウンして
125ccに戻します。
シリンダー、ピストン、カム、ミッションギア
高いパーツを全部元に戻します。
ああ、でもあのパワーは確かにすごかったなぁ
ま、パワーを楽しみたい方はレースに出てください。
サーキット走行は公道にはない、
新しい楽しみがありますよ!
では!
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