最近どんどん姿を消している２ストローク。
本当に時々街で見かけるNSRやTZRも
もうずいぶん昔々のバイクになってしまいました。
８０年代～９０年代前半は
レーサーまがいのレプリカバイクがいっぱい走っていたものでした。
２ストオイルはカストロールが良い！とか
いやいやBPだ！！とか
オイルにもこだわっていたものです。
それでもなんとか街で見かける２ストは
ディオやジョグなどのスクーター。
新車では手に入りませんが、
中古はまだまだ入手可能です。
スクーターは２ストが当たり前だった時代に
ディオやジョグやアドレスなどに乗っていた人からすると
今の４スト５０ccスクーターのあまりの遅さに驚きます。
ま、地球環境を考えたらもはや２ストの生き残る道はありません。。。。
すっかり下火になった２ストですが、
２ストのオートバイはある意味４ストよりも
オイルが重要なお仕事をしています。
オイルの選択は非常に重要です。
先日「吹け上がらない」というジャイロXが入庫してきました。
キャブは自分でオーバーホールしたとのことですが、
吹け上がらない原因が特定できない、とのことでした。
ちょっとテストランをしてみると、
確かに吹け上がりません。
とっても遅い。
どうもマフラーが詰まっているようなパワーのなさ。
聞くと、マフラーをずらしてわざと排気漏れをさせてみたようですが、
それでも変化がなかったようです。
しかし、出だしの感じはマフラーつまりのようなフィーリング。
まずキャブがちゃんとオーバーホールされているか確認。
ちゃんとできてました。
同じようにわざと排気漏れをさせてみますが
症状に変化なし。
エンジン音的には焼き付いている感じはしません。
エギゾーストパイプを取り外して、
ピストンの壁面を確認しようとしたら・・・・
なんと、排気ポートがドンつまりで、
６０％くらいカーボンで塞がっていました。。。
排気ポートにカーボンが堆積し
排気効率が極端に落ちたのが原因で吹け上がらなくなったわけです。
だからマフラーが詰まったようなフィーリングだったわけですね。
排気ポートが詰まっていますので、
マフラーをわざと排気漏れさせても変化がないわけです。
シリンダーを外すとこんなにカーボンが堆積していました。
シリンダー内側から排気ポートを見た様子↑
シリンダー外側から排気ポートを見た様子↑
うーん、これはひどい。。。。
カリカリとカーボンを除去
エンジン組み上げてテストラン。
問題なく吹け上がるようになりました。
ガソリンスタンドなどで売っている２ストオイルを使用していたようですが、
おそらく原因は安物オイルが原因です。
ホームセンターなどで売っている１リッター３００円くらいのもヤバイです。
あと３００円も出せばメーカー純正の２ストオイルが買えます。
たった何百円の差ですが、
安物オイルを使い続けると
結局修理代が高く付きます。
２ストオイルの選択はとっても重要。
レースで使うような極端に高いオイルを使う必要は
ありませんが、
最低でも純正レベルのものを使いましょう！！
エンジンにも環境にも良いです。
おしまい。
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