マキャベリの「君主論」、
政治学を学ぶと誰しもが1度は必ず読む本です。
私も学生のとき読みました。
一般的には冷酷・非道な行為も
継続統治のためには容認するという
捕らえ方がされていて、
人間は利己的な偽善者である、
という前提に立って書かれています。
キリスト教的な立場からすると、
人間は善行を行なうという前提・出発点が既に違っているし、
残忍な行為を容認しているところに大きな対立がありまので、、
いわゆるマキャベリズムというのは批判を受けることも多い。
あ、ちなみに、私はキリスト教徒ではありません。無宗教です。
キリスト教でも仏教でも孔子の論語でも先住民の教えでも
イスラム教でもヒンドゥー教でも、なんであれ、
自分自身で考えて、良いと思うものを取り込みたいと思っています。
あらゆるものをミックスして、自分の経験則と合わせて考えます。
基本は「誰かのためになること」
自分の個としての存在が全体に近づくこと。
個としての自分が、
結婚して2人になりました。
最小単位は2人で1単位。
子供が出来て3人になりました。
最小単位は3人で1単位。
これをそのまま拡大させていくと
地域社会で1単位
日本全体で1単位
全世界で1単位
と、だんだんと大きくなっていきます。
私はまだまだヒヨッコですので、
そこまで大きな器も力量もありませんが、
個としての自分が
少しでも全体に近づくことができればと思います。
人が人と生きていく上で必ず人とつながっていますので、
そのつながりが大きれば大きいほど、
生きている実感が増すような気がします。
ちょっと話が脱線しましたが、
こうした性善説から出発しても
そこだけに固執すると、安定統治は出来ない。
時には悪行も統治のためには必要である、と
マキャベリは説いていますが、
悪行も継続していると破滅が訪れるので、
悪行は1回だけにとどめ、
また、最新の注意と万全のお膳立てが必要だとも説いています。
つまり悪行を行なう前の
万全の情報操作が大切になってくるのだと思います。
事前にいかに多くの見方を付けておくかが非常に重要です。
インターネットが普及する前は、
こうした情報操作は比較的容易に行なうことが出来たと思います。
情報を公表するも隠蔽するも、
身内をしっかりと固めておけば、
外部に情報が出て行く可能性は低い。
万が一情報が漏洩しても、拡散を避けることも容易です。
しかし、インターネットの普及により、
そうした情報操作というのは非常に困難になってきました。
隠し通すことが非常に困難。
今までは時間と労力をさいて、
ジャーナリストが足で稼いでいたそうした情報も
いとも簡単にネットで読めたりします。
こうした世の中では
いままで権威のあった職業がその権威を失いやすい。
政治家然り、警察官然り、学校の先生然り、etc,etc・・・・
情報がフラットに行き交うことで
いままで見えなかったものが簡単に見えるようになった。
大変すばらしいことであると同時に、
マキャベリの「君主論」をそのまま現代に当てはめることが、
非常に困難になってきたといえます。
君主論では君主の力量が非常に大切であると
長々かかれていますが、
インターネット以前の君主とインターネット以後の君主では
後者の力量はさらに重要になってきます。
また、マキャベリは「君主論」の中で、
国を統治する上で市民が君主を敬愛して服従するよりも
恐怖によって服従することの方が国が安定する、と書いています。
しかし、これもインターネットの普及で、
市民の情報共有率がたかまると、
ツイッターやフェイスブックなどが原因で、
恐怖(軍事力)の統治が必ずしも、
安定した国家形成にはつながらない時代になってきました。
ウォール街の占拠やアラブの春のように、
権力や財力や軍事力に対抗しうる情報を
市民が得るようになって来たわけです。
私はマキャベリのように、国を安定的なものにするためには
必要悪があっても良いと思います。
ただし、インターネットの普及によって
情報がフラットになってきた現代においては
恐怖>敬愛
という図式よりも
恐怖<敬愛
という図式が安定的な政治には重要になると思います。
人間的な器の大きさや一貫性、行動力、実行力
より高度な情報操作能力、
高度情報化社会において
現代の国家元首には必要不可分な能力です。
またちょっと話は脱線しますが、
小沢さんには、もうその実力はないなぁと思います。
50人の新人議員を引き連れて
「国民の生活が第一」党を作りましたが、
年末まで解散総選挙を遅らせて
50人分の政党交付金を受け取った後
引退する気じゃないか知らん、と思います。
(政党交付金は年末年始の振り分けられます)
無事に政党交付金を受け取ったら
政党の名前も
「国民の生活が第一」党から
「小沢の生活が第一」党へかえるかも!!
比例で生き残った新人議員が小沢さんについていく理由も
分からないでもないですが、選挙基盤のない新人議員が
次の選挙に勝てるわけがありません。
残って4・5人程度でしょう、きっと。
一貫性のかけらもない小沢さんでは
インターネット後の「君主」足りえません。
自民党は解散総選挙を迫ってくると思いますが、
民主党はもちろん、小沢さんも上記のように解散したくは
ありませんので、この辺の利害は一致しています。
きっと、増税反対・原発反対とラッパを吹いて
ギリギリまで民主党との対立姿勢をしめしつつ、
解散賞選挙を引き伸ばすと思います。
考えてみるといい悪役が現れたことで
野田さんは仕事がしやすくなったかもしれません。
まさか、そこまで考えてバットマンの「ダークナイト」よろしく
小沢さんが新党を結成したのか!?
次の選挙で勝てそうもない新人議員を全て引き連れて行くことで
次回選挙時に「民主党大敗」と新聞に書かれなくなるかもしれない。
除名された50人が新党を作ったが大敗!!
という見出しの方がインパクトがりそうですからね。
民主党は被害を最小限度に留められるし
小沢さんは政党交付金が手に入る。
お互いにそれなりのメリットがある。
考えすぎか??
だとしたら野田さんはやり手かも。
今日の日記は散文です。
おしまい。
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