67年前の今日、午前8時15分、広島に原爆が落とされました。
当時、原爆を積んだB-29爆撃機の機長はポール・ティベッツ。 この人です。
(ウィキペディアより抜粋)
アメリカでは
戦争を終わらせた英雄として扱われています。
B-29爆撃機「エノラゲイ」は輝かしい戦果を残した名機として
今もアメリカの博物館に飾らせています。
広島では14万人
長崎では7万5千人の命が
原爆によって失われました。
たった2発の原爆で20万人以上の尊い命が失われた。
キリスト教でも仏教でもなんであれ、
「人を殺してもよい」なんて教えはありません。
ポール・ティベッツも
当時のアメリカ大統領トルーマンも
そんな「教え」は教わらなかったはずです。
彼らにしてみれば原爆を落として戦争を終わらせることこそが
正義だと信じていたのでしょう。
次いでこの写真
(福島県三春町交流館「まほら」:原爆展:「トランクの中の日本」より抜粋)
被爆して死んだ弟をおんぶして集団墓地にやってきた少年です。
頭の垂れ下がった背中の赤ちゃんの顔を見ていると
涙がこぼれてきます。
一体どちらに正義があるんでしょうか?
終戦直前ですし、
男たちのほとんど徴兵され、
女・子供しか残っていない町に
原爆を落とす残忍行為の
一体どこに正義があるんでしょうか?
20万人以上の人間を殺したポール・ティベッツは
もうすでに他界していますが、
謝罪の言葉はありません。
アメリカ合衆国も公式に謝罪はしていません。
戦争行為の中に正義なんてどこにもありません。
他方で原爆こそ落とさなかったものの、
日本も多くの残忍行為を他国に行なってきました。
日中戦争・太平洋戦争時に残忍な人体実験を繰り返していた
731部隊の話は有名です。
「黒い太陽731」で検索するといろいろ出てきます。
南京大虐殺も然り。
個人的な経験から話すと、
1997年、中国で自転車旅行のするために
蘭州という街で準備をしていたのですが、
不要な荷物を日本に送るために郵便局に行きました。
執談では思うようにコミュニケーションが取れず困っていると、
1人のおじいさんが日本語で話しかけてくれてました。
私が「日本にこの荷物を送りたいんだ」と話すと
通訳をしてくれ、無事に荷物を送ることができました。
おじいさんは若かった頃ハルピンにいて
日本語教育を受けたと言っていました。
聞き取りずらい日本語でしたが、
まだしっかりと覚えられているようで
若かった私は、当時ものすごいショックを受けたものです。
また、オーストラリアをツーリング中に
北の街ダーウィンにも行ったのですが、
太平洋戦争時、日本軍はなんとオーストラリアまで来て
ダーウィンに爆撃をしている事実を知りました。
今でもダーウィンでは反日感情が高く、
街を歩いていると「ジャップ!!」と罵倒されることもあるそうです。
まさか、オーストラリアまで来て
爆撃しているなんて全く知りませんでしたので、
これも相当驚きでした。
また留学中に台湾人の友人から聞いて
これもお恥ずかしい話、初めて知ったのですが、
台湾も日本が占領していました。
温泉施設がいっぱいあるのも
当時日本が占領していた頃に作ったものらしいです。
まだあります。
2010年6月18日のバイクマン日記で
http://www.thebikeman.jp/nikki/2010-06-18.html
グアム旅行の話を書いていますが、
なんと、グアムも日本が占領していたんですね。
これも現地に行くまで全く知りませんでした。
日本も太平洋戦争で多くの国を侵略しています。
そういった侵略の歴史はほとんど教育されていません。
歴史を習っても、近代史はさらっと触れるくらいで、
平安・鎌倉・江戸時代など、
昔の話がその大部分を占めています。
日本政府にとって、侵略の歴史でもある近代史は
あまり教えたくはないのでしょう。
戦争に正義も悪もありません。
あるのはエゴだけです。
2度と悲惨な戦争を繰り返すことがないよう
心から願うばかりです。
世界で唯一の被爆国日本。
そして、原発事故での被曝。
2度に渡って原子力の被害を受けている国は
日本をおいて他のありません。
日本がとるべき原発政策は
その辺のところをよーーーく加味して決めていかなければいけません。
原爆で亡くなった21万5千人の方に
黙祷。
おしまい。
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