先月の話ですが、
世界で初めてヒッグス粒子が発見されました。
今、私たちがこうして存在できるのも
このヒッグス粒子があればこそです。
宇宙の年齢は137億年。
ビックバンが起こった直後は全ての素粒子は
重さ(質量)がなかったわけですが、
空間がヒッグス粒子で満たされたことで、
素粒子が動きにくくなった。
光だけはヒッグス粒子の影響を受けませんので、
光速で動き続けられますが、
他の素粒子は全てこのヒッグス粒子の影響を受け
動きが遅くなった。
つまり質量を持つようになったわけです。
この「動きにくさ」とはどのようなものか
わかりやすい例と使って説明します。
速度と上げるためにはエネルギーが必要なわけですが、
最高出力7PSしかないカブの限界速度は80km/hくらい。
197PSの隼は300km/hくらい
何馬力必要なのかはわかりませんが、
宇宙ステーションの速度は約28000km/h
秒速に直すと約7.7km/sですね。
ともあれ速度を上げるためにはエネルギーが必要なわけです。
しかし、どんなにエネルギーを使って速度を上げていっても
物質は光の速度(30万km/s)は超えることができません。
空間がヒッグス粒子で満たされていますので、
光以外の素粒子はヒッグス粒子の影響を受けて
どんどん動きにくくなります。
速度が上がれば上がるほど、
ヒッグス場を切り裂いて進んでいきますので、
それだけ多くの影響を受けるわけです。
無限大のエネルギーをかけても
光のスピードを超えることが出来ないわけですが、
スピードが上がれば上がるほど、
まるで質量が増えてるようになります。
速度を上げれば上げるほど、エネルギーが必要なのは
ヒッグス粒子が邪魔をして動きにくくなるからなんですね。
半世紀も前になんちゃらヒッグスさんが予言していたわけですが、
先月ようやくヒッグス粒子が発見された。
重さ(質量)をもたらす元がヒッグス粒子なんですね。
質量があるから万有引力があり、いろんなものがくっついたり
離れたりしながら、さまざまな物質が作られ、
それが星となり、地球になり、人間になっています。
もし、質量が無かったら、今目の前にある全てのモノは
存在しません。
宇宙創生期、超高エネルギーの塊の中から、
対生成、対消滅を繰り返して
対象性の破れによって物質ができた。
光速で飛び回っていたそれら素粒子が
ヒッグス場の影響で質量を持ち、
さらに大きな物質を作る原因になった、
と、そう言うことですかね。たぶん。
(上記は私なりの理解です。違ってたらスイマセン)
(K君来店した時にまた教えてください!!)
これで宇宙誕生のなぞがまた一つ解かれたわけです。
でも、どうやって宇宙が生まれたのかは、
まだまだなぞで、分からないことばかりです。
数学的には宇宙誕生の直後まで計算できているようですが、
その世界では縦・横・高さ・時間の4次元ではなく、
なんと11次元もあるそうです。
11次元まで考えないとつじつまが合わないそうです。
もはや経験からくる感覚では、とうてい理解不能です。
11次元あったとしても、
それをどうやって観測するのか?
膜宇宙っていったいなんだ?
超ひも理論ってなんじゃ?
まぁ、考え出すと夜も眠れませんが、
これだけ科学が発達しても
分からないことがいっぱいあるんだ、
ということだけは分かります。
またしても話がぶっ飛びます。
1997年、私は中国の蘭州から上海まで自転車旅行していました。
なんとか無事に上海にたどり着いて、
1週間ほど上海に滞在していたのですが、
そこの宿にいっぱい日本語の本が置いてあって、
その中の1冊にアーサーCクラークの
「幼少期の終わり」という本がありました。
何気なく読み始めたのですが、
これが爆裂に面白かった。
以下はその内容に触れますので、
「幼少期の終わり」を読みたい人は、
ネタばれになるので、読まないで下さい。
できれば一読してもらいたいです。
本当に面白い小説でした。
架線部分から架線部分までが本の内容ですので、
ネタばれされたくない人は読まないで下さい!!
(ここからネタばれです)
-----------------------------------------
ある日突然各国主要都市の上空に巨大な円盤がやってきて、
地球はその円盤に乗っている宇宙人の支配下に置かれます。
宇宙人は決してその姿を見せませんが、
人類にとって役に立つあらゆる手助けをしてくれます。
資源をめぐる争いも、人種差別も、国家という概念すらなくなり、
人類はこれまで経験したことのない平和で安定した暮らしを
送ることが出来るようになります。
でも、決して人類の前に宇宙人は姿を見せません。
人類は彼らのことをオーバーロード(皇帝)と呼ぶようになりました。
円盤が現れて50年ほど経つ頃には、
人類はすっかり姿を見せない宇宙人を
信用するようになっていました。
そのころ、各国主要都市にあった円盤は
ニューヨーク上空の一機を残して、忽然と姿を消します。
そして、残った一機から、いよいよオーバーロードが姿を現します。
その姿は、なんと、恐ろしい悪魔そのものの容姿でした。
姿を現したオーバーロードは当初その恐ろしい容姿から、
反発をかいますが、今まで人類のために行なってきた
さまざまな功績により、人類に受け入れられるようになります。
そして、オーバーロードは発言します。
「われわれの役目はもうすぐ終焉をむかえる」
オーバーロードの出現により、
人類は完全な平和と安定を手に入れたわけですが、
やはり、反発する人達もいました。
彼らは太平洋のある島に集結し、
コミュニティーを作って生活していましたが、
ある日コミュニティーの中の子供が突然姿を消しました。
まるで神隠しのように。。。
その事件をきっかけに、
世界中の子供が忽然と姿を消すようになります。
大人たちはオーバーロードの仕業と思い問い詰めます。
すると
「今、人類は進化の過程にいる。
まず、子供たちから進化が始まった。
子供たちは精神世界に進化したのです。
もはや人類は物質世界に留まる必用がなくなったのです。
島は海があることによって島でいられますが、
海がなくなれば、それは1つの大きな陸地でしかありません。
人間が1人1人個別に分かれているのは、
それぞれを分ける物質があるからです。
人類は進化して、もはや体(物質)を必用としなくなった。」
「私たちは精神世界の指示により、
宇宙に点在する生命体の中から
精神世界に進化しそうな生命を探し出し、
進化の手助けをしているに過ぎません。」
「私の体があなたたちが描いた悪魔そのものの姿をしているのは
人間から体を奪い去る存在であると、
昔から人類が知っているからです。」
「時間の流れというのは
あなたたちが考えているほど単純なものではありません」
次第に大人たちも体が消え始め、
人類は消滅します。
正確には精神世界へと進化していきました。
人類が幼少期から目覚めたわけです。
---------------------------------------------------
と、まぁ、大体こんな感じの内容でした。
読んだ記憶だけで書いていますので、
少々違うところもあると思いますが、
概ねこんな感じです。
そうとう昔のSF小説ですが、
宇宙創生を数学的に考えると
11次元必要であるように、
私たちがわからない(観測できない)ものがあっても
まぁ、不思議ではありません。
上記「幼少期の終わり」はSF小説ですが、
11次元の世界観を人間が理解できるようになり、
全て観測可能になれば、現実の話となるかもしれませんねぇ
昔はお化けとか幽霊とか
そういった類の話は完全に全否定で
人間は死んだら、
水素や炭素や水やいろいろなものに分解されるだけ、
お化けとか幽霊とかは非科学的で、
やなぎ幽霊のように、人間の脳が作り上げた
幻想でしかない。
と、そんな風に思っていました。
ま、基本的には今もその考えに違いありませんが、
今ではすこし寛容になって、
お化けとか幽霊とかは存在しているかも知れないし、
存在しないかもしれない。
全否定はしませんが、「科学的には分からない」と
ま、そうゆう風に答えるようになりました。
科学でも分からないことがあり、
観測可能なものには限界がある、
ということだけは分かっています。
いままでずーーーっと観測することが出来なかったヒッグス粒子が、
実験施設の進歩でようやく見つかるようになりました。
科学技術は日進月歩ですので、
これから先も、次々と多くの新しい発見があるでしょうねぇ。
既存の物理学が引っくり返る日も近いかもしれません。
最近ちょっと宇宙づいている店主でした。
おしまい。
|