セルモーターの交換を自分でやろうとしたが、
うまく取り付けることができない、
組み付けだけしてほしい、
とご依頼がありました。
車種はフォルツァMF08
プラハンでコンコンと軽くたたけば
スポッって入るはずですよ。
と電話でご指示をしましたが、
やはり入らないとのこと。
最初出張修理で終わるかと思っていましたが、
現地に行って作業するも
やはり入る気配がありません。
こりゃ何かおかしいと
外装バラバラ状態のフォルツァを
引き上げて、結局工場で見ることになりました。
お客様がご用意していたモーター。
よく見ると、なんか純正っぽくない。
そう、チャイナのコピー品でした。
純正のセルモーターはアッシーで買うと2万円以上します。
一方でチャイナのコピー品は
ネットで6000円程度で売っています。
1/3以下で買えちゃいます。
評価などを見てみると
普通に使えたとの意見も多くあります。
実際にうまく組み付けることができた人も多いようです。
しかしながら、
このモーターはうまく組めない。
エンジンに勘合する大きさが微妙に合ってない。
ためしに私が持っていた中古の純正セルモーターを
組み付けると難なくスポッと組み付けできます。
やはり精度が出ていない。
せっかくなので、コピーモーターを分解して
内部を見てみましたが、
配線はコーティングされてないし、
軸受部のベアリングもありません。
ブラシの固定部もプラスチックだし、
ブラシそのものの長さも不足しています。
安いわけです。
安く作っているわけですから、
当たり前と言えば当たり前です。
このモーターに6000円かけるのなら、
純正セルモーターをO/Hする方が
断然お得ですし、
信頼性もダントツに高いと思います。
高いものには高い理由があるんですね。
加工精度をそれほど必要としていないものはともかく、
精密な加工が必要なものは
やはり純正品を使った方が
結果として安く、長持ちします。
背に腹は代えられませんから
ついチャイナのコピーモーターを
使いたくなってしまいますが、
うまく組み付けできたとしても
作りからして恐らく長期間は使えません。
フォルツァのセルモーターを脱着するのは大変です。
後ろ周りのほとんどの外装品を外さなければ
セルモーターにアクセスできませんから、
工賃のほとんどはその脱着分です。
どうせそこまでバラすのなら、
精度の良いものを組み込み
長期間使った方がお得です。
すぐにダメになるかもしれないモーターを組んで
1年後にまた交換というのでは
脱着工賃を考えるとあまりにも不経済です。
セルモーターは純正品をお勧めいたします。
おしまい。
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