人口構成が、いわゆるピラミット型の時は、
若い世代が多いわけですが、
若い人が多いということは
消費世代が多いということを意味します。
赤ちゃんにはおむつが必要ですし
家族が増えればミニバンに乗り換えます。
ランドセルも買わなければなりませんし
塾や習い事にもお金がかかります。
毎年大きくなりますので、
洋服も次々に新しいものが必要になります。
若い世代が多いと言うだけで
消費傾向は高まり、経済は大きくなってきますね。
これを人口ボーナスと言います。
しかし、日本の人口ボーナス状態は
1990年ごろに終わりました。
グラフの高齢化率は年々増加しております。
若い人が減ってきて、高齢者が多くなります。
高齢者は若い世代と違って
消費傾向は高くありません。
多くの高齢者の方は年金暮らしですから、
ほとんど収入がなく、
必要最低限の暮らしをされる方が多い。
体力も衰えてきますので、
外にもあまり出かけません。
消費傾向が少ないばかりか、
お医者にかかることが多くなりますので、
医療費だけはどんどんかかります。
ご存知のように高齢者の医療費負担は1割で、
残りの9割は税金で賄われています。
現在後期高齢者にかかる医療費は年間40兆円を超えています。
国の税収がおよそ58兆円ですから、
そのほとんどと言っていい金額が
高齢者医療に使われていることになります。
加えて、労働人口も減少しているわけです。
この状態を人口オーナスと言うそうです。
オーナスとは重荷という意味です。
日本はバブル崩壊から現在までおよそ25年間、
GDP(稼ぎ)はほぼ横ばい状態で上昇傾向にはありませんが、
加速度的に進む人口オーナス状態の中での
「横ばい」ということを思い出さなければなりません。
労働人口がどんどん減っている中で
GDPを維持するわけですから、
働いている1人1人は猛烈に頑張って稼いでいる。
日本は経済成長している。
しかし、足を引っ張るオーナスがあるので、
GDPは横ばいから脱することがでいない。
高齢者にはものすごい厳しい意見かもしれませんが、
残念ながらこれが日本の現実だと思います。
この現実を見れば、
女性も働け~!
老人も働け~!
という意見はもっともです。
しかし、
根本的にはこの人口オーナス状態を抜け出すまでは
日本の根本的な経済成長はないのかもしれません。
加速度的に進む少子高齢化は良くありませんが、
人口がいわゆるピラミッド型が良いとも思いません。
人口は長方形が一番。
子供も労働人口も高齢者も
1/3づつが理想的だと思います。
ピラミット型ですと、
小学校の同窓会を40歳になってからすると、
同級生の半分がすでに亡くなっているということになります。
それが良い社会とは思えません。
生まれ出たら、皆同じように健康に成長し、
同じように年を取り、80くらいで死んでいく。
これが良い社会だと思います。
現在は団塊の世代が後期高齢者となり、
確かに人口全体からみるとオーナス状態ですが、
時が進み、団塊Jrが後期高齢者となり、
80歳くらいでなくなっていけば、
日本はひょうたん型から長方形型に移行していき、
健全な経済成長ができるようになると思います。
あ、
と言うことは
あと40年は日本の経済成長はない、ということですね。。。。。
そんな中で、どのような経済政策をとるか?
どの党が与党であっても、
大変厳しいかじ取りが必要であることだけは確かです。
医療の世界を抜本的に解決することは
残念ながら自民党には絶対にできません。
自民党への献金ランキングを見ると、
日本医師連盟が3位
日本歯科医師連盟が7位
この2つを足すと、
1位の一般社団法人日本自動車工業会を
遥かにしのぐ献金額となります。
つまり、医者が儲かるシステムを作るのが
自民党の役割とも言えます。
現在医療費が上がってるのは
もちろん後期高齢者が増えたことが第一ですが、
第二には自民党は医師連盟に逆らえないという
ジレンマがあるのかもしれません。
今日はなんとも暗い話になってしまいました・・・
あ、
でも
長期的には必ず良い方へ向かうはずです。
300年前より今の方が絶対良い世の中です。
300年後も今より絶対良い世の中です。
73億人の人が
「今日より明日が良くなるように」
毎日を過ごしています。
人類の大智はあらゆる困難を乗り越えてきましたから、
長期的には必ず良い方向へ向かうはずです。
無理やり明るく締めくくりましたね。。。。
おしまい。
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