私は以前大阪の松原市に
仕事の都合で3年ほど住んでいました。
隣には堺市があり、
そこには世界最大の面積の古墳
仁徳天皇陵がありました。
いやー、今思うと、なぜあの時行かなかったのか?
現在は神奈川におりますので、
ちょっと行ってくる!
と、お気軽に行ける距離ではありません。
ホントに行っておくべきでした。
仁徳天皇は神武天皇から続く16代の天皇です。
この仁徳天皇には神話というか、言い伝えと言うか
大変有名な逸話があります。
「民のかまど」と言うお話です。
ある時仁徳天皇が高台から村の様子を見ると、
村のかまどから煙が上がっていないことに気が付きます。
民(たみ)は貧しいから、
炊くものがなく、
かまどから煙が上がっていない
都ですらこうなのだから、
地方はさぞ貧しいことだろう
ということに気が付きます。
仁徳天皇は、それから、3年間、無税としました。
天皇も質素な食事に徹し、
衣も新調せず、
家を修繕する事も出来ずに、
壁は崩れ、瓦は落ち、ボロボロになりました。、
屋根から星空が見えまで、隙間だらけになりました。
3年経って
ようやく民のかまどから煙が上がり始めました。
それを見た仁徳天皇は
「私は富んだ、喜ばしいことだ」
とおっしゃりました。
すると御付きの者が言いました。
「変なことをおっしゃりますね。
宮垣が崩れ、屋根が破けているのに
どうして富んだとおっしゃるのですか?」
天皇はにっこり笑って答えました。
「良く聞けよ、
政治は民を中心にしなければならない、
その民が富んでいるのだから、
私も富んだことになるのだ」
しばらくすると、
たびたび村人が宮殿に訪れては
「村は富み、道に物が落ちていても拾っていく者もおりません。
一方で宮殿は崩れ、屋根が破けております。
これ以上無税ですと、逆に罰があたります。
どうぞ、税を取るようにしてください。」
しかし、仁徳天皇は
引き続き3年間、無税を貫きました。
6年の歳月が過ぎ、
ようやく税の献上をお許しになりました。
その時の民の様子を
日本書紀は次のように記しています。
「民、うながされずして材を運び、簣(あじか)を負い、
日夜をいとわず力を尽くして争いを作る。
いまだ幾ばくを経ずして宮殿ことごとくなりぬ。
故に今に聖帝(ひじりのみかど)と称したてまつる。
みかど崩御ののちは、
和泉国の百舌鳥野のみささぎに、ほうむりしたてまつる」
民は自ら木材を運び、籠を背負って
日夜を問わず、争うように、宮殿再建にいそしみました。
多くの民の力で、宮殿は数日で元通りになるほどでした。
民主主義。
「政治は民を中心にしなければならない」
まさに民主主義です。
日本は外国から民主主義を教わったわけではなく
太古の昔から日本独自の民主主義が存在していました。
白人社会では
民は王様の所有物です。
だから戦争をすれば、
他国の民は全員奴隷となりました。
日本の天皇は違いました。
民が中心で民が栄えることが天皇の幸せでした。
天皇は民のことを「大宝」(おうみだから)と
言っております。
この「民のかまど」のお話が
事実か神話か、はっきりとはわかりません。
しかし、事実かどうかは問題ではなく
日本書紀に記されているように、
日本独自の民主主義思想が
当時から存在したということは
間違いありません。
権力だけでは国を治めることはできません。
力だけでは、力が弱くなった途端に国は滅びます。
中国のそれに当たります。
漢→唐→宋→元→明→清→中華民国→中華人民共和国
国が亡びるたびに王の墓を暴き、骨もバラバラにし、
一族を皆殺しにして、次の力(国)が出来ては滅びを
繰り返してきました。
現在の韓国もそれに近いですね。
大統領が変わるたびに前大統領は
投獄され、暗殺されてきました。
もう一つ、
宗教でも国は治められません。
宗教同士で分派同士で対立し、
血みどろの戦いを繰り返してきたことは
歴史を見れば明らかです。
日本には権威としての天皇というご存在があった。
全く持って不思議なことですが、
神武天皇以来
天皇は権威の象徴として
現代の今上天皇にいたるまで、
2600年以上に渡り引き継がれております。
力でもなく宗教でもなく、
「権威」というものを作ることによって国を治める。
天皇のご存在があるからこそ、
日本を2分するような争いが起きず、
日本が日本として1つにまとまっているのだろうと
私は考えるようになりました。
「民のかまど」は
太古からある日本の民主主義のルーツとも言えます。
とても良い話ですが、
残念なことにこれも学校の教科書には出てきません。
天皇のした「良い事」は
全てGHQにより削除さたのです。
だから、天皇のした良い事は
どの教科書にも載っていません。
先の大戦で日本は敗戦こそしましたが、
明治維新以降、
有色人種で唯一力を持っていたのは世界でたった1か国、
日本だけでした。
今までは、白人の力による支配が
いわば世界の秩序でしたが、
たった一か国で白人の秩序に穴をあけたのは
どこでもない、日本国でした。
日本人は白人が考えるよりも圧倒的に強かった。
精神的にも軍事的にも。
白人にとってもっとも恐ろしい存在が日本。
その力の根源を「天皇制」と睨んだGHQは
天皇を尊敬の対象から外すことに
全力を尽くします。
権威の座から、引きずり落とそうと
「人間宣言」をさせ、
現在では
天皇制の意義すら
まともに考える人はほとんどいなくなりました。
トランプさんやドゥテルテさんの登場。
ブリグジット
先日のイタリアの国民投票
世界は今、国際社会よりも
国を優先する方向性にあります。
以前の日記にも書きましたが、
世界が大きく変化するときには
何らかの紛争がおきます。
国として
分断することなく、
いかに1つにまとまるか?
が、次の国際社会を生き抜く上での
指針となると思います。
現代の日本人はなにで1つにまとまるでしょうか?
一段深く、考える必要がありそうです。
おしまい。
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