発射から日本上空を通過するまでたった8分。
1180キロ飛んで、着弾するのに14分。
ミサイルは、
当たり前ですが、すこぶる早い。
さて、
とんでもない事件ではありますが、
自国の防衛について、
国民同士で議論する良い契機だと思います。
日本は専守防衛のために自衛隊を持っていますが、
さて
では専守防衛ってそもそもなんでしょう?
辞書によれば、専守防衛とは
「先制攻撃を行わず、
相手国の攻撃を受けてから自国領土またはその周辺で、
必要な軍事力を行使して守備と防衛に徹すること。」
となっています。
また、防衛白書によると
「相手から武力攻撃を受けたとき初めて防衛力を行使し,
その防衛力行使の態様も,
自衛のための必要最低限度にとどめ,
また保持する防衛力も自衛のための
必要最低限度のものに限られる」
とされています。(1989年版『防衛白書』)
攻撃を受けてからはじめて、
反撃するということですね。
刀で切り合って白兵戦をしていた時代
戦艦で大砲を打ち合っていた時代、
空母で戦闘機を運んで、空中戦、または爆撃をしていた時代
上記3つの戦い方に対しては、
現在の専守防衛と言う考え方で
まず間違いなかったんだろうと思います。
21世紀になった現代。
ミサイルの時代です。
北朝鮮からのミサイルは約8分で日本の首都圏に届きます。
しかも、相手は核ミサイルを持っています。
通常兵器なら良いというわけではありませんが、、
核保有国のミサイルだけは完全に別格です。
この日記で繰り返し書いていますが、
たった1発の原爆で
広島で20万人
長崎で14万人が亡くなっています。
つまり、
もし、北朝鮮から核弾頭を積んだミサイルが飛んできたら、
攻撃を受けてから反撃する、などという考え方では、
完全に遅い。
攻撃を受けてから反撃する、と言うことに徹していると、
20万人死んでから反撃することになります。
マジで遅すぎます。
イージス艦とパトリオットでは
ロフテッド軌道で飛んでくるミサイルは
早すぎて撃ち落とせませんし、
数十発のミサイルを同時に打たれるような、
飽和攻撃を受けたとき、
そのすべてを撃ち落とすことは出来ません。
着弾したミサイルが核だった場合、
20万人が死にます。
また、核でなくとも、
生物兵器や、化学兵器であった場合、
爆発はありませんが、
次々と人が倒れて死んでいきます。
このような状態の中で、
私たちは専守防衛とは何か?を
考えなければなりません。
ミサイルの時代となった現代。
今までと同じような専守防衛の考え方では
防衛は成り立ちません。
防衛とは国民を守ることです。
20万人死んでからでは防衛とは言えません。
船でのらりくらりと領海に入ってくるような、
のんびりとした時代ではありません。
北朝鮮から飛んでくるミサイルは
たった8分で着弾します。
「ミサイルのボタンを押させない」
之こそが、現代の専守防衛と言うことが
出来るんだろうと思います。
では
どうしたら、ミサイルのボタンを押すのを
やめさせることができるのか?
もし、日本にミサイルを打ったら、
打った側の国も20万人死ぬかもしれないという抑止力。
之しかありません。
例え日本にミサイルを打っても、
日本は他国にミサイルを打てない(敵基地攻撃能力は持てない)
あくまでも飛んでくるミサイルを
撃ち落として防衛するだけが現在の状況です。
これが現実。
これが憲法9条の平和憲法。
ミサイル時代の専守防衛とは?
右でもなく、
左でもなく、
真正面から
現実を受け止め、
国民同士で一段深い冷静な議論が必要なんだと、
私は思います。
おしまい。