ウイグルもモンゴルも然り。
さて、記事のように、
米国議会はチベット相互アクセス法」を可決しました。
いよいよアメリカが本腰をいれて、
中国の人権問題に注力してきた。
日本の人権派議員・弁護士・ジャーナリスト、評論家は
決してウイグル・チベットの人権問題を取り上げませんが、
アメリカが中国の人権問題に対して
本腰を入れてきたことに後追いして
なにか発言があるかもしれません。
しかし、
それでいいのか?
と私は思う。
1919年
パリ講和会議で日本は
「人種差別撤廃条項」を盛り込むべく
2度に渡って条項を盛り込むよう力を注いできました。
賛成11票
反対5票
多数決では勝っていたものの、
アメリカ、イギリス(オーストラリア)の強い反対により、
残念ながらこの条項は
盛り込むことがでず保留となりました。
国際会議の場において、
人種差別撤廃を明確に主張したのは
日本が世界で初めて。
1919年といえば、
第一次世界大戦が終わった翌年。
世界のほとんどは白人の植民地という状況です。
今でこそ、
人種差別はいけないんだ、ということは
先進国のある意味「常識」となっていますが、
それを日本は100年も前から言っている。
どうしてか?
それは人種差別こそが
白人の植民地支配の根底であることを
日本は当初から見抜いていたからです。
キリスト教によれば、
白人だけが人間で、
それ以外は動物。
または未開の悲惨な生活をしている
「人間のような生き物」。
人間でないのだから搾取しても構わない。
植民地支配を正当化するために、
キリスト教が利用された側面もありますが、
当時は政治と宗教が今ほど明確に
分離されていなかった時代です。
そんな時代に
日本は白人たちの前で毅然とした態度で堂々と
「人種差別撤廃条項」を2度に渡り提案するのですから、
大久保利通を父に持つ
牧野伸頭(まきののぶあき)外相を始め
当時の日本政府の毅然とした態度は
目を見張るものがあります。
人種差別撤廃条項に反対した国は
①アメリカ
②イギリス(自治領であったオーストラリア含む)
③ブラジル
④ポーランド
⑤ルーマニア
積極的反対は
前述の通りアメリカとイギリス・オーストラリアです。
イギリスは世界中に植民地を持つ帝国国家。
当時世界最大の人種差別国。
アメリカはインディアンを6000万人殺害して
大陸を乗っ取った人種差別国家。
オーストラリアは白豪主義を国是とし、
アボリジニー狩りを楽しむような
人種差別立国。
そりゃ、人種差別を先頭切って行っている国ですから、
日本の提案に賛成するはずがありません。
自分自身がしていることを
否定することになりますからね。
白人でない
つまり、人間でない日本人が
なぜ国際会議の場に入れたのか?
当時日本は
世界最強と言われていたロシアの
バルチック艦隊を破り
日露戦争に勝利した。
第一次世界大戦にも勝利した。
当時の日本は強かった。
白人は仕方がないので、
有色人種、つまり人間でないヒトを
無理やり国際会議に入れるために
日本人のことを「名誉白人」と言いました。
「名誉白人」・・・・
白人じゃないけど
特別に白人枠に入れてあげるね♡
みないなノリです。
溜息しか出ませんが、
当時はそういう時代でした。
そんな態度の人たちが今になって、
「人権は大切だぁ~」とか
したり顔で言っておりますが、
私からすると「はぁ?」
何を今さら・・・
という思いがします。
話を現代に戻します。
なぜ、
日本の政治家は
評論家は
ジャーナリストは
メディアは
中国の人種問題について何も言わないのか?
何時から日本はこんなにもクラゲになってしまったのか?
今、
中国で行われているチベット・ウイグルの現状を
知っておきながら、
見て見ぬふりです。
かつての先人が行った
人種差別撤廃条項を
今一度、再び提案することができるのは
どこでもない
日本なんだろうと私は思います。
アメリカが中国の人種差別問題に本腰を入れた後で、
じゃ日本も後から続いて・・・
そんな国だったんですか日本は?
ま、しかし、
日本の国防の半分以上をアメリカに頼っている
わけですから、
日米で対等な話し合いなど存在しません。
まず、日本がしっかりと立ち上がり、
アメリカがいなくても
日本を国防出来るようになって初めて
世界に対して毅然とした態度が取れるんだろうと
私なんかは思います。
ま、
どちらにしても、情けない限りです。
おしまい。