以前書いた日記「ソーラー発電」↓
http://www.thebikeman.jp/nikki/2011-11-05.html
で新しい太陽光発電について書きましたが、
太陽光、風力、水力、バイオマスなどは
一般的に「再生可能エネルギー」などといわれいます。
でも再生可能エネルギーって、いったいなんなんでしょう？？
なんだかにわかにはよく分かりません。
エネルギーが再生できるのなら、
それは永久機関ができるということと同じです。
でも実際には永久機関はできません。
エネルギー保存の法則とエントロピー増大の法則。
この基本的な物理法則をみれば、
エネルギーは決して再生できないことが分かります。
太陽光は太陽で起こっている核融合がその熱源です。
約８分後、その光が地球に届いて、地球を暖めます。
その熱も最終的には宇宙空間に放出されます。
エントリピーは常に低い状態から高い状態へ、これは自然の摂理。
太陽光発電も風力発電も、水力発電も、
もともとは太陽の核融合エネルギーです。
その一部を電気エネルギーに変えているだけで、
決して再生はされません。
例えば水力発電の場合は
太陽の熱で海水が温められ、
水蒸気となり雲となります。
その雲が山にぶつかり雨となって川となり、
その川の流れを利用してタービンを回して発電しています。
太陽の熱エネルギーがポテンシャルエネルギー
（この場合雲）に変換され、
そのポテンシャルエネルギーが
発電所のタービンを回す運動エネルギーとなり、
その運動エネルギーを
電気エネルギーに変換しているわけです。
風が吹くのも元をたどれば
太陽の作り出す熱エネルギーのおかげです。
暖められた空気と冷たい空気の温度差がなければ、
風は吹きません。
少なくとも人間がこの地球上で繁栄している間は
太陽がなくなることはまずありえない。
そこで、
太陽の熱エネルギーは無限に使えると考えても差支えがないので、
こうした自然エネルギーの利用を総称して
再生可能エネルギーといっているのだと思いますが、
上記のように
実際にエネルギーは再生されることは決してありません。
偉い政治家の人も今や普通に使っている
「再生可能エネルギー」という言葉。
「再生可能エネルギー特別法案」なんて法律すらあります。
誤解を招く表現ですし、事実に反しますので、
使わない方がいいような気もします。
現在の太陽光発電の熱効率（電気エネルギーに変換できる能力）は
5％～20％程度しかありません。
各発電所の熱効率だけを見ると
| 火力 |
ガスコージェネレーション発電 |
70％ |
| |
コンバインドサイクル発電 |
60％ |
| |
一般 |
30～50％ |
| 水力 |
一般 |
80～90％ |
| 風力 |
一般 |
30～40％ |
| 太陽光 |
シリコン型 |
10～20％ |
| |
色素増感型 |
5～10％ |
| 原子力 |
軽水炉 |
30％ |
水力発電がもっとも効率の良い発電方法に見えますが、
建設費用が膨大で場所も限られる。
水量の少ないときは発電が不安定。
環境に与えるダメージははかりしれない。
原子力発電も今回の一件でその危険性が完全に証明された。
原子力発電は建設費用や廃炉費用、
事故を起こしたときの補償費用などを含めると
発電コストは非常に高い。
総合的に火力発電がもっとも優れた発電であるわけですが、
化石燃料は有限（とされている）でいつかは枯渇します。
ま、化石燃料がいつなくなるか調査しているのは
石油会社なわけですから
あと1000年は持ちます！！とは決して言いません。
言った瞬間石油価格は暴落して
破産するメジャーが出るかもしれません。
いつも「あと40年くらいで・・・」と言ってみたり、
産油量をコントロールしたりして石油価格を吊り上げます。
その方が儲かりますからね。
残念ながら熱効率が一番低いのが太陽光発電。
発電するのにかかるコストもまだまだ高い。
最近各所でメガソーラー発電所が稼動し始めましたが、
その発電量は微々たるもので、
とても全体を補える発電量ではありません。
太陽光発電の熱効率を80％くらいまで引き上げることができ、
かつ、発電コストを今の火力発電所レベルまで落とさなければ
太陽光発電が主力になることはありません。
技術はどんどん進化しますので、
いずれ人間の英知は自然エネルギーだけで、
全世界のエネルギー需要を満たせるようになると
私は思います。
原子力発電所も火力発電所も必要がなくなる世界が
いずれやってきます。
その過渡期の始まりが「今」なのかもしれませんねぇ。
科学の進歩が人間を滅ぼすのが先か？
科学の進歩が人間を救うのが先か？
後者を信じて勉強しましょう！！
おしまい。
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