| 現代のオートバイは排ガス規制のた すっかりパワーを削り取られております。
 250ccを例に取ると
 ニンジャ250は31ps
 CBR250Rは27ps
 GSR250は24ps
 と、こんな感じ。、
 ほんの20年昔は250ccとえば45PSもありました。
 
 
 今お預かりしている、FZR250R(3LN)は
 45psのフルパワー。
 どこまでも回っていく超高回転型エンジンの楽しい乗り物です。
 
 しかし、さすがに20年以上昔のバイクだけあって、
 純正部品が生産終了のものが多くなってきました。
 今回、アクセルワイヤーが切れかかっていましたので、
 注文してみると、見事に生産終了となっていておりました・・・
 
 
 ワイヤーが2~3本切れているだけですので、
 今すぐにどうかなるというものではありませんが、
 近い将来、必ず切れます。
 
 なんか似たバイクから流用を考えます。
 まず
 FZR250(3HX)これはまだ生産終了になっていませんが、
 スロットルワイヤーは1本引き。
 3LNに使えるかは未定。
 ついで
 FZ250フェザー、これは生産終了・・・
 ついで
 FZX250ジール、これはスロットルの形がまるで違うので
 流用は無理・・・
 
 使えそうなのは3HXのFZR250のスロットルワイヤー。
 ちょうど切れ掛かっているのも引き側のワイヤーですので、
 これはもしかすると流用できるかもしれません。
 
 
 
 
 考えます。
 
 
 
 
 
 注文して部品とって見て、使えなかったら無駄足になります。
 
 
 
 
 
 考えます。
 
 
 
 
 
 
 考えます。
 
 
 
 
 
 考えます。
 
 
 
 
 
 うーーーーん、
 
 
 
 
 
 ないもモノは
 
 
 
 
 
 
 作るべし!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 んで、
 
 さっそくインナーワイヤーの製作を開始。
 
 
 
 
  参考までに切れかかっているワイヤーはこんな状態
 
 
 まず用意するもの
 ステンレスワイヤー
 プラグエンドのアダプター
 はんだ
 フラックス
 以上。
 
 
  まず、プラグエンドのアダプターを用意↑こんなやつ。
 
 
  真ん中にワイヤーが通る大きさの穴を開けます。
 
 
  半分だけ切り込みを入れます。
 
 
  ワイヤーを通します。
 
 
  ワイヤーの先端をほぐして2つに分けます。
 
 
  先ほど加工したアダプターの中に挿入します
 
 
  鉄の容器(ブレーキのピストンなど)にはんだを入れて溶かします。
 
 
  フラックスを塗ってから溶けたはんだの海の中に
 アダプターを漬け込み、はんだで隙間を全て埋めて、
 ベルトサンダーなどで形を整えて完成です。
 
 
 
 
 ポイントは純正ワイヤーの長さと同じ長さに作ること。
 そうしないと、遊びが多すぎたり、少なすぎたりして、
 使い物になりません。
 
 
 
 
 オーストラリアのバイク屋さんで働いていた頃は、
 ワイヤー類は全て手作りで作っていました。
 向こうでは純正パーツが日本の1.5~2倍位しますので、
 自分で作れるものは何でも作っていました。
 
 ありがたいことに
 ワイヤー各種。
 アウター各種
 アウターエンド各種
 アジャストナット各種
 全てセットとなって1式そろっていましたので、
 向こうに居る時は今回のようにプラグエンドのアダプターを
 利用してタイコを作ることもありませんでした。
 タイコも各種私が加工した形のモノが用意されていました。
 
 日本でもワイヤー作りのセットってあるのかな??
 
 あったら是非1セット用意しておきたい。
 
 
 
 
 モノがあふれている世の中です。
 ネットで探すと何でも出てくる便利な世の中。
 しかし、いろいろ考えているようで
 実際には選択する作業をしているだけ。
 いろいろあるものから選択するのではなく、
 ないモノは作る!!
 
 
 こういった創意工夫が新しい発見や技術を生むのでしょうねぇ
 
 
 
 選択するより、自ら作り出す方が私は好きです。楽しいし。
 
 
 
 おしまい。
 
 
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