えー、さて
先日のノーベル平和賞の候補として
憲法９条が上がっていたわけですが、
これは神奈川県在住の主婦の方が
ネット上で呼びかけたことが
大きな運動となり、
ノーベル平和賞の候補にまで
上がるようになったそうですね。
知りませんでした。
まぁ、私としては
平和賞を受賞してもしなくても
どちらでも良いのですが、
どちらかと言えば、
受賞しなくて良かったと思っております。
そもそも９条には
その２項に
「陸海空その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない」
としているわけですから、
普通に考えれば、
世界１０位に入る自衛隊という「戦力」を持ち、
さらに世界ダントツ１位のアメリカ海兵隊が沖縄にいて、
さらに日本周辺には原子力潜水艦に
核弾頭を積んだ潜水艦が４～５隻いるわけです。
警察予備隊であっても
自衛隊であっても
国防軍であっても
呼び方は何であれ、
れっきとした戦力であることに変わりはないし、
アメリカ軍が日本に駐屯し、
周辺の海には核ミサイルがあり、
いわゆる「核の傘」で守られているわけです。
もし日本がノーベル平和賞を受賞していたら、
憲法９条の条文は実は全部ウソであると
世界に吹聴しているようなものです。
確かに９条によってアメリカの戦争に
巻き込まれなかったという実績はあって、
韓国はベトナム戦争に参加しましたが、
日本は戦争参加を拒否した経緯があります。
そういった意味では
ある種の平和憲法と言うことができますが、
最近では湾岸戦争あたりから
自衛隊を海外に派遣したりしていますので、
９条を口実にひたすら戦争への参加を拒否
しているとは言い切れません。
９条を普通に解釈すれば、
自衛隊の存在自体が否定されてもおかしくありません。
つまり、実際に書いてあることと
実態が伴っていない矛盾を日本国は
常に抱えていることになるわけです。
個別的自衛権はもとより、
最近話題の集団的自衛権などと言う問題も、
こうした内在した矛盾を
憲法９条が抱えているからにほかなりません。
日本と言う国の平和を実際に守っているのは
９条ではなく、
①自衛隊であり、
②アメリカ海兵隊であり、
③原子力潜水艦の核ミサイル
なわけです。
しかし、このうち②と③の存在力が
低下しておりますし、
実際に沖縄からアメリカ軍が撤退していく動きもあります。
こうした近年のアメリカの衰退とともに
反比例して中国が台頭しているわけで、
その結果として
中国は南シナ海全部が中国のものだと言い出したり、
東シナ海にも進出し、
尖閣はもとより、沖縄まで取ろうとしてきています。
さらには、日本列島を迂回して太平洋側まで進出し
１００隻以上の中国民間船が
小笠原諸島での赤サンゴの密漁しております。
もうはっきりいてやりたい放題。
先日、中国国民党軍が４万人からの
大規模演習を行いましたが、
その目的は尖閣と沖縄の奪還と
周均平自身が発言しているという報道もあります。
また習氏は２０１３年１月に
「戦争の準備をしろ」と国民党軍に指示を出しています。
１９６０年ごろ
中国はチベットとウイグルやモンゴルに侵攻したわけですが、
チベットの最高指導者であったダライラマは
非暴力を訴え、
お祈りを捧げました。
中国軍は「ああ、そんな平和的な民族のところに
攻め入ることなんてとてもできない」
とはならず、ただちに大部隊を遠征し
１２０万人を虐殺し、仏閣を破壊し、あっという間に
チベットを制圧してしまいました。
ダライラマは亡命し
今でも祖国に帰ることができません。
これは何を意味しているかと言うと
憲法９条があって、
どんなに平和に祈りをささげても
他国が攻め込んでくることは
歴史的にあり得るんだ、ということを
意味しています。
別に中国を名指して非難してるわけではなく
歴史的に見て力の大きくなっていく国こそが
戦争を引き起こしていると言う事実を
言っているにすぎません。
ローマ帝国、モンゴル帝国、
イギリス、アメリカ、ロシア
巨大化していった国というのは
常にどこかで戦争を起こしてきました。
歴史的事実を鑑みれば、
中国が今後戦争を引き起こしていく可能性は
かなり高いと思います。
それはおそらく南シナ海、東シナ海で
起こる可能性を意味しています。
憲法９条があってもなくても、
力を付けた国は攻め込んでくる。
歴史的事実から考えれば、
当然の帰結です。
人類の歴史を真摯に受け止めれば、
今、日本国が何をしておくべきか
戦争を起こさせないために
何をするべきか
武力による問題解決を避けるために
より平和的な手段を
私たち１人１人がより深く
考えておかなければ
いけないのかもしれません。
憲法９条が戦争の抑止力に
なっているわけではないという事実に
勇気をもって目を向ける必要が
あるんだと、私は思います。
おしまい。
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