いやー、盛り上がってますね。安保法制。
ラジオで国会中継を聞きながら作業していますが、
いやー、本当に白熱した議論が巻き起こっております。
先日は
衆院憲法審査会で、自民党が推薦した学者を含む
3人全員が安保保障関連法案を違憲と断じて
議論はさらに盛り上がりました。
自民党は自分の好きな学者を呼べるんだから、
護憲学者ではなく、日本大学の百地教授とかを
呼べばよかったものの、
なんで長谷部教授を参考人としたのか?
「おそまつ」と言い切る評論家もおりますが、
私的にはわざと護憲学者を呼んだとしか思えません。
つまり、
3人の参考人が3人とも違憲であると断ずることで、
メディアが大々的に取り上げます。
(実際に連日この報道が続いています)
だいたいのメディアは
世界のバランス・オブ・パワーが変化する中で、
現状日本が抱える安全保障の問題点も
報道しておりますが、
一方で、
集団的自衛権の行使は
やはりどう考えても違憲である、
とも報じています。
実際に国民世論も
真っ二つに割れている状態です。
ようはもっともっと国民的議論が必要な問題であるわけです。
安保関連法案のニュースが次々に取り上げられることで、
この国民的議論も深まっていきます。
中国船籍による排他的経済水域への連日の侵入
急増する戦闘機のスクランブル発進、
南シナ海埋め立て問題
尖閣諸島や沖縄の問題に加え、
アメリカそのものの世界的影響力の低下などを
加味すれば、
アジア・オセアニア地域の平和と安定のために
日本が果たさなければならない課題が
あるのは事実です。
そしてそれは
現状の日本国憲法下ではなかなか難しい。
まずこの認識を深めなければ、
より深い国民的議論は行われません。
安倍さんは最終的には
国民投票を行い
2/3の賛成を得て、
憲法改正をしたい。
そのためには議論が盛り上がり、
メディアが問題点をどんどん取り上げ、
国民的議論が深まることが
なによりも大切です。
議論が深まらなければ、
とうてい2/3の賛成は得られないでしょう。
中途半端な状態で
国民投票を行えば、
先日行われた大阪府の住民投票のように、
否決されてしまうかもしれません。
もし、今回の安保法制と憲法改正論に
NOが突きつけられたら、
もうあと10年は憲法改正は確実に行われません。
アメリカ上院下院合同の議場での安倍さんのスピーチや
安保法制の成立を国会の議論も始まってないのに
アメリカと約束してみたり、
護憲論者を参考人によんでみたりと、
メディアが取り上げそうなことを
安倍さんは連日しております。
これら行動のすべては
国民的議論をより深めるための
布石であるかのようにも見えます。
おそらく国会は延長され、
夏まで議論を続けると思われますが、
安倍さんの頭の中では
夏までの成立は無理だと、
はじめからわかっているように思えます。
さんざん議論を盛り上げて
次期国会で安保法制を再提出し、
早ければ今年中、
遅くても来年中ぐらいまでに成立させる
地ならしを今しているように思えます。
秘密保護法の時のような
強引な国会運営はもうできませんから、
議論を尽くし、
長期的な目線で
国民の2/3が改憲を望むようになるまで、
じっくり時間をかけているんだなぁと
私なんかは思います。
あ、
二階さんの「そもそもなんであんな参考人を呼んだんだ!」発言。
これは強烈でしたね。
そもそも、という言葉の裏には
今までの国会で読んでいた参考人ってのは
自民党と同じ意見の参考人しか呼んでなかった。
ということを裏付ける発言です。
国会の議論や参考人は
はじめから答えの分かっている
「出来レース」であると
自ら発言しているのと同じです。
もちろんそうだとわかっていたとしても
公の場でのあんな発言は
自民党に不利になりますから、
言うべきではなかったと思います。
が、、しかし、
二階さんはウソを付けない、正直な人なんだなぁ
と思いました。
安保関連法案より、
二階発言のほうが、
よっぽど問題だと思いますけどね。
議論もくそもあったもんじゃありません。
民主主義そのものの根幹を問われる問題ですから、
その上に乗っかっている
法の支配とかよりも
圧倒的に深い問題であると思います。
ま、そんなところを正直に発言してくれた
二階さんに本当にすごい人だと思います。
おしまい。
6/14追記
憲法改正の手続きは
国会議員の2/3で発議
国民投票で過半数
でした。。。
間違いました。すいません・・・・
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